こんにちは。
今年の夏より、Coaido株式会社と京都大学が協力して
心停止者の救命時の救助者要請アプリを開発中とのことで話題となっています。
突然の心停止の現場に立ち会ってしまった際に、スマートフォンの位置情報より
SOSを発信し、近くの救助者を呼び、AEDの手配を行ってもらうというもので、
素早く救助を行うことで、救命率の向上を図ろうという目的のもとに今年の夏に開発がスタートしました。
■アプリ開発の背景となっている問題点
アプリ開発の背景として、AEDの使用率の低さが挙げられています。
過去の記事でも触れましたが、AEDの使用率は総務省消防庁によると、
およそ3.7%と伸び悩んでいるのが現実です。
心停止してから除細動にかかるまでの時間が1分たつにつれ、約7~10%ずつ低下してしまいます。
救急車の出動件数は年々増加しているため、
到着するまでの平均時間も年々伸びており、約8分前後となっています。
除細動までの時間が短ければ短いほど、傷病者の助かる可能性は高くなります。
「AED SOS」はこのような背景を受け、救急車が到着するまでの間に、
素早い救命処置が現場で行うためのサポートとして開発がスタートしました。
■Coaid株式会社の開発中のアプリ「AED SOS」とは
「AED SOS」は、Coaid社のもとで、設置されたAEDの情報と
登録ユーザー(救命処置の有識者)、スマートフォンの機能を活用することで、
現場での救命処置をスムーズに行えるようにサポートするためのシステムとして
研究開発がすすめられているアプリです。
心停止の発生した現場をスマートフォンで通知し、最寄のAED設置施設を
アプリの地図上に表示し、現場情報を通話機能によって通信することで、
救助支援を促す仕組みを目指しているそうです。
■「AED SOS」が抱える課題
AEDの設置場所の正しい情報の把握、提供が困難であることが挙げられています。
AEDの設置台数は30万台を超えていますが、
設置情報の登録の義務や公開することについては、任意となっております。
情報の正確性をいかにして確保するかというものが、問題点として考えられます。
命に関わる問題ですので、まだまだ実験段階ですが、2015年3月にはアプリをリリース予定で、
4月には、消防との協働実験を行い、将来的には、誤報回避し、正確、スピーデイな
情報提供のために試行錯誤を重ねる予定とのことです。
■まとめ -AEDの設置から使用率の向上へ-
AEDの設置台数の増加に伴い、救命への意識は年々高まっています。
「AED SOS」などのIT技術の活用により、救命率向上を図ろうとすることは、
時代に応じた新しい試みだと思います。
救命処置は、人命に関わる重い側面があるため、情報の正確性、応対のスピード、
システム運用は複雑すぎないか等の考えなければならない課題は多いように感じますが、
救命率の向上を図りたいという強い目的意識に感銘を受けました。
AEDの設置台数を増やすという根本の問題から、AEDの管理をいかにして行い、
救命処置を現場で有効に行うことが出来るようになるかという運用の問題へと
移行しているのだと感じます。
■本日の更新 -S幼稚園様-
本日S 幼稚園 様のお客様の声を更新いたしました。
幼稚園様でのご導入ということで、CU-SP1をご購入いただきました。
AEDを保育園様、幼稚園様に設置する際には、特に小児への対応について
調べることをおすすめいたします。
この度ご購入いただきましたCU-SP1の場合、小児、成人の切り替えスイッチがついており、
小児成人両用の電極パッドで、電極パッドを交換する必要なく、
除細動を行うことが出来ます。
設置する場所に応じて、条件に適したAED選びをお勧めさせていただいております。
ご質問等ございましたら、お気軽に弊社までお問い合わせいただけたらと思います。
■AEDに関するラジオ放送のお知らせ
AED関連のテレビ、ラジオ放送の枠をお知らせします。
AEDや、救命処置へ興味、関心を持って頂けたらと思います。
・安心ラジオ「スポーツにはAEDを」 ラジオ第1
11月13日(木)午前6時24分~6時25分
・安心ラジオ「AEDの探し方」 ラジオ第1
11月12日(水)午前6時24分~6時25分、午前11時49分~11時50分
午後7時44分~7時45分、午後11時59分~午前0時00分