AEDの使用と心肺蘇生 ~広げよう!救命の輪~

突然死はいつ何時誰に起こりえるか分かりません。

 

万が一、その場で傷病者が発生した際には、

現場に居合わせた人が救命処置を迅速に行う事で、

救命率の向上や、救命後の後遺症の可能性が低くなります。

 

救急車が到着するまでの時間はおよそ8分30秒と言われています。(2014年版消防白書による)

この消防署への連絡から到着までの時間が傷病者の命を大きく左右します。

 

現場に居合わせた人は、具体的に何をすればよいのでしょうか。

心肺蘇生法(JRC(日本版)ガイドライン2010に基づく)を、

迅速におこなうよう身につけておくことが重要です。

 

■心肺蘇生法について

1.意識の確認

傷病者を発見した際には、まず「大丈夫ですか?」「分かりますか?」など

声をかけ、肩をたたき、意識の有無を確かめます。

反応が無い場合には、大声で助けを呼び、119番通報とAEDの手配を依頼します。

 

2.呼吸の確認

傷病者の胸と腹部の動きを見て、普段通りの呼吸をしているかを10秒以内で確認します。

普段通りの呼吸をしていない場合には、心停止と判断します。

 

3.胸骨圧迫と人工呼吸(成人に対して)

呼吸の確認ができなかった場合には、すぐに胸骨圧迫を行います。

心臓の血液運搬機能の役割を胸骨圧迫で代わりに行います。

 

傷病者の胸の真ん中に片手の掌を当て、もう一方の手を重ね、

両肘を伸ばし、垂直に体重をかけ、5cm沈むように胸骨を圧迫ををします。

その後手を離さずに、速やかに元の高さに戻します。

1分回に100回のリズムで、30回ほど行います。

 

続けて気道を確保し、人口呼吸を行います。

1秒かけて傷病者の胸の上がりが見える程度の量を吹き込み、それを2回続けて行います。

 

呼吸の回復を示す変化がない限り、救急隊に引き継ぐまでの間、

胸骨圧迫30回と人工呼吸2回のサイクルを絶え間なく行います。

 

(※人工呼吸が躊躇われる場合や血液、嘔吐物による感染症のおそれのある場合、

人工呼吸用の用具が無い場合には、胸骨圧迫を絶え間なく行います)

 

AEDが到着後には、AEDの電源をオンにし、AEDのガイダンスの指示に従います。

AEDの解析や電気ショック時などのやむを得ない場合を除いて、

胸骨圧迫と人口呼吸のサイクルは継続します。

 

■救命の連鎖(チェーン・オブ・サバイバル)

「心停止の予防」、「心停止の早期認識と通報」、「一次救命処置(心肺蘇生とAED)」、

「二次救命処置と心拍再開後の集中治療」をそれぞれ4つの鎖とたとえ、

救命の連鎖(チエーン・オブ・サバイバル)と言われています。

 

救命の連鎖

 

この4つの鎖のどれか1つでも途切れてしまうと、救命の効果は低下します。

これらのうち、「心停止の予防」、「「心停止の早期認識と通報」、「一次救命処置(心肺蘇生とAED)」の

3つについては、現場に立ち合わせた人によるものです。

 

市民から救急隊へ、救急隊から医師へバトンを引き継ぎ、

救命のリレーで命を救うことが出来ます。

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